食べるを読む

ごく最近読み終わった本。

平松洋子さんの「忙しい日でも、おなかは空く」。

この方の文章が本当に好きで、いつも背筋を伸ばして読みたくなる。

感覚の研ぎ澄まされ方、食べるものへの愛情。

びっくりするほど瑞々しく、ていねいで、心地よい言葉たち。


どうやって料理を描写しているのだろう、とよくよく読んでみると、

料理そのものの描写よりも、口へ運ぶまでの気持ちとか、季節や温度、

食べ終わった後の幸福感、などを丁寧に描いていることが分かった。

自分もその料理を目の前にしているような気持ちになって、ほっこりと幸せな空気に包まれる。

いいなぁ。


食べものが登場する文章は、ほんとうに幸福だ。




あまおと

ライター、塩井典子のブログ。 一年滞在したフランス・ストラスブールの記録、ライターの仕事のこと、 子育てのことなど。

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