人に頼る

子育てをしていると、人に頼らざるを得ないときが結構ある。

これも、自分でやってみて初めて分かったこと。

長男が生まれてから、仕事に復帰したとき、最初は「親の手はできるだけ借りず、自分たちで何とかしよう!」

などと思っていたのだけど、甘かった。

例えば子どもが熱を出すと、保育園では預かってもらえない。

延長保育のない保育園なら、残業すればもうお迎えに間に合わない。


というわけで、結局両祖母にかなり助けてもらいながら仕事をしていた。

遅くまで残れないときは、同僚の方にも本当に本当に助けていただいた。

仕事で何かできないとき、子どもを理由にするな、という意見をたまに見かけて、

ちょっと胸が痛くなる。

ごもっともな意見なんだけど、本当に自分の力ではどうにもならないときというのがあって、ではそれをどう乗り越えていけばいいんだろう。

もちろん、できるだけ迷惑を掛けないようにスケジュール管理をしたり、仕事を前倒ししたり、やるべきことはやるべきだけど、それでもどうしようもないときは、誰かに頼らざるを得ない。


東京にいて、親に簡単に頼ることができなくなった今、仕事をするのにもかなり気を遣っている。取材の日に子どもが熱を出したら?取材が長引いてお迎えに間に合わなかったら?

子どもを理由に迷惑を掛けることだけは避けたいので、とても慎重になってしまう。

頼れる人がいるというのは本当に有難くて、どこかでお返しをしたいし、

自分も誰かに頼られたとき、迷いなく手を差し伸べられる人でありたい。

「困ったときはおたがいさま」の精神が、いろんな環境の人が働きやすい社会をつくるのではないかなぁ。

あまおと

ライター、塩井典子のブログ。 一年滞在したフランス・ストラスブールの記録、ライターの仕事のこと、 子育てのことなど。

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