そこにあなたは居ますか?

昔、とある文章力養成講座で、とあるコピーライターの講師に言われたこと。

あなたの書いた言葉。そこにあなたは居ますか?

誰でも書ける、当たり障りのない文章じゃなくて、自分にしか書けないものを。


最初の会社に勤めていた頃、「君たちはクリエーターだ」とよく言われた。

ただし、表現者ではない。作家ではない。

自分が書きたいものを自由に書くのが仕事じゃない。

クライアントが求めるものを書くのが、ライターの仕事。

雑誌であれば、編集者が求めるものを。読者が求めるものを。


そこは大前提として。ただ、コピーライティングでも、雑誌のライティングでも、

「自分が存在できる」ものの方が面白いよなぁ、とは思う。

なんというか、ライターの自我が出ているわけではないのだけど、ライターの温度、熱量が伝わってくるような広告とか記事は確かにあるのだ。

そしてそれは、読む人の心を動かす、と思う。

もちろん媒体によって、完全に黒子に徹して、誰が書いても均一な文章を書く仕事もあるので、そこは使い分けなければいけないけれど。


いつもいつも、ただただ耳障りのいい言葉だけを並べないように気を付けたい。

そこに自分が存在しているのか、考えていたい。


あまおと

ライター、塩井典子のブログ。 一年滞在したフランス・ストラスブールの記録、ライターの仕事のこと、 子育てのことなど。

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