迷惑をかけるということ

少し前、好きなライターさんのブログを読んでいて、こんな記事を見つけました。

「人に迷惑をかけることも 人に迷惑をかけられることも 恐れない」という言葉。

なんだかはっとさせられました。

日本人の多くは、人に迷惑をかけてはいけないと思っている。

自分に厳しいがゆえに、それが他人への厳しさにもつながっているような気がする。


フランスで生活してみて、まさに上記の言葉が当てはまるような気がしています。

たとえば、レジで長蛇の列ができているのに、店員さんと世間話をしている人。

不在時の荷物はマンションの隣人が預かるという制度。

自分が迷惑をかけることはある。だから、誰かに迷惑をかけられてもお互い様の精神で許せる。

いい意味で「ゆるい」空気が、ここにはあるような気がするのです。


日本人は(自分も含め)、助けてもらったときに「すいません」と謝ってしまうことが多い。

それは、「迷惑をかけてすいません」という気持ちから来ているのだと思う。

フランス人は、誰かに助けてもらったら「ありがとう」とさらりと言う。

そして困っている人がいたら、今度は自分が助ける。

ただそれだけ。本当にシンプル。


特に子連れで歩いていると、助けてもらうことが多々あるのですが、

それはフランス人が特別優しい、というよりは「お互い様」の精神が

自然に根付いているからだと思うのです。

「迷惑をかけてもいい、かけられてもいい」そう思うと、生きるのがすごく楽になります。

自分に寛容に、他人に寛容になろう。




あまおと

ライター、塩井典子のブログ。 一年滞在したフランス・ストラスブールの記録、ライターの仕事のこと、 子育てのことなど。

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